お知らせ

寒くなってきましたね~!

気温が、つい先日までは25度を超えていたのに、ここ数日は最低気温も1桁代と冷え込みました。

皆さんも、なかなか布団から出にくくなったり、体が重く感じたりしませんか?

特に、松本地方は朝方冷え込み、昼間に日照時間が長くなって暖かくなる日が多いですよね?

一般的には「季節症」とも呼ばれて、健常者でも、かかっている病気なんです。

厳密言うと「季節症」は医学用語ではないとのことです。

だから私たちでも、かかって当たり前なんですよ!

私たちに当てはめると、さしずめ「精神疾患の季節症」といった言葉になりましょうか?

一般的には「季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder=SAD)」のことを指していることが多いそうです。

今日は、そんなSADのことを、ご紹介したいと思います。

精神疾患としての季節性感情障害(SAD)

季節性感情障害(SAD)とは?

SADは季節の変わり目、特に秋から冬にかけて気分が落ち込み意欲が低下するなど、うつ症状が繰り返し現れる精神疾患です。

春や夏になると症状が改善するのが特徴です。

SADの主な症状

意欲の低下

無気力感

眠気

食欲の変化(特に炭水化物など高カロリーなものを欲する)

集中力の低下

社会的な活動からの引きこもり

不安感

【SADの原因

日照時間の減少

まだ完全には解明されていませんが、日照時間の減少が大きく関わっていると考えられています。

日照時間が短くなると、脳内のセロトニンという神経伝達物質の分泌が減少

これが気分に影響を与えると考えられています。

メラトニンの分泌

日照時間が短くなると、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が増えます。

そして、体内時計が乱れることで、気分に影響を及ぼす可能性があります。

体内時計の乱れ

季節の変化によって体内時計が乱れます。

睡眠パターンやホルモンバランスが変化することで、気分が不安定になることがあります。

【SADの治療

光療法

明るい光を浴びることで体内時計を調整し、セロトニンの分泌を促します。

薬物療法

抗うつ薬などが用いられます。

認知行動療法

思考や行動のパターンを変えることで、症状を改善する方法です。

診断と治療

SADの診断は、医師が症状や病歴などを詳しく聞き取ります。

他の精神疾患との鑑別診断を行うことで行われます。

治療は、症状の程度や患者さんの状態に合わせて、医師が最適な方法を選択します。

SADの症状に心当たりのある場合は、一人で悩まずに精神科医に相談することをおすすめします。

早期に治療を受けることで、症状の改善期待できます。

日常生活での注意点

SADと通常の冬のうつとの違い

SADは、単なる冬のうつとは違います。

一方、通常の冬のうつは、様々な要因が複雑に絡み合って起こります。

SADほど明確な季節性はありません。

冬のうつにならないために

SADの予防や症状の改善には、次のことに気をつけましょう。

規則正しい生活

睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送るように心がけましょう。

バランスの取れた食事

特にビタミンDを多く含む食品(魚、卵、牛乳など)を積極的に取りましょう。

適度な運動

屋外で日光を浴びながら運動をすることが効果的です。

人との交流

家族や友人との交流を大切にし、孤独感を解消しましょう。

まとめ

SADは、季節の変わり目に現れるうつ症状を特徴とする精神疾患です。

日照時間の減少が主な原因と考えられています。

それで光療法や薬物療法などの治療法があります。

冬のうつは、単なる冬の寒さによる不調ではありません。

治療が必要な精神疾患である可能性があります。

いつまでも布団に、くるまっていては解決しませんよ。

さあ、晴れた日は布団から出てカーテンを開けましょう!

冬来たりなば、春遠からじ…ですかね。