お知らせ

精神障害者の運転免許取得と運転は?

精神障害者の方の運転免許取得は、以前より大きく変ってきています。

精神疾患でも運転免許を持つことは可能なのでしょうか?

弊社アプリコの利用者にも運転してくる人もいれば、そうでない方もいます。

はて?その差は一体どこから来るのでしょうか?

1993年の道路交通法改正

大きなターニングポイントとなったのは1993年の道路交通法改正です。

同年の道路交通法改正は、精神障害者の方の運転免許取得に関する一大転換点となりました。

それ以前は、統合失調症、総うつ病など特定の精神疾患があると、運転免許の取得がほぼ不可能とされていましたが、この改正により、より個々の状態に合わせた柔軟な判断が可能になりました。

これは精神疾患を持つ全ての人が運転に支障があるというマイナスな考え方に基づいたものでした。

精神疾患に対する理解が深まり、法律の改正や社会的な意識の変化が進んできました。

精神疾患の種類や症状、治療状況など個々のケースに応じて運転適性を判断するようになって来ています。

一律に運転を禁じるのではなく、安全に運転ができる可能性がある場合には運転免許を認めるような流れに変わっています。

改正の主なポイントは?】

個別の状態に応じた判断

精神疾患の種類や症状、治療状況など、個々のケースに応じて運転適性を判断するようになりました。

一律に運転を禁止するのではなく、安全に運転できる可能性がある場合には免許取得を認めるようになりました。

運転適性検査の導入

運転に必要な認知機能や判断能力を客観的に評価する検査が導入され、より厳密な評価が可能になりました。

精神科医との連携強化

精神科医が運転適性について専門的な意見を述べる機会が増え、より適切な判断が可能になりました。

改正の背景と目的は何でしょうか?

人権意識の高まり

精神疾患を持つ人々の権利を尊重し、社会参加を促進する動きが高まりつつあります。

安全運転のための取り組み

運転免許制度の見直しにより、より安全な運転を確保しようとする動きが活発化しました。

改正後の影響はありますか?

運転免許取得の可能性の拡大

以前は運転免許を取得できなかった多くの精神障害者の方にとって、運転免許取得の可能性が広がっています。

社会参加の促進

運転免許を取得することで障害者の方の社会参加が促進されました。生活の質の向上にも繋がるようになりました。

運転適性評価の厳格化

運転適性検査の導入により、より厳密な評価が行われるようになりました。安全な運転を確保するための体制が強化されています。

現在の状況は、どうでしょうか?

93年の改正以降、精神疾患と運転免許に関する法整備はさらに進んでいます。より柔軟な対応が可能となっています。

一方で、精神疾患の種類や症状、治療状況などによって、運転免許の取得が難しいケースもあります。

道路交通法改正前後の違いは

▽改正前と改正後の違いは、何かありますか?

改正前 

特定の精神疾患があると、運転免許の取得がほぼ不可能とされていました。これは、精神疾患を持つ全ての人が運転に支障があるという固定観念に基づいていました。

改正後 

個々の状態に応じた判断が重視されるようになりました。かつ症状が安定していて、運転に必要な認知機能や判断能力が損なわれていない場合は、免許取得が可能となりました。

▽改正の目的と影響は、何かありましたか?

目的

精神疾患に対する社会的な理解を深め、精神疾患を持つ人々の権利を尊重すること。個々の状態に応じて運転適性を判断し、安全な運転を確保すること。

影響

精神疾患があっても、運転免許を取得できる可能性が広がりました。社会参加の促進に繋がりました。運転適性評価がより厳格化されました。

▽現在の状況は、どうなりましたか?

個々の状態に応じた判断 

精神疾患の種類や症状、治療状況など、個々のケースに応じて運転適性を判断しています。

運転適性検査 

運転に必要な能力を客観的に評価する検査が導入されています。

精神科医らとの連携 

精神科医や脳外科医が運転適性について専門的な意見を述べる機会が増えています。

▽運転免許取得の条件は何でしょうか?

症状の安定  治療により症状がコントロールされている状態であること。

日常生活への支障がない 運転に必要な認知機能や判断能力が損なわれていないこと。

診断書の提出  精神科や脳外科医ら担当医の診断書が必要になります。

▽運転する際に注意することは何でしょうか?

担当医との相談 現在の症状や治療について、医師とよく相談することが大切です。

定期的な通院 症状の変化に注意し、医師の指示に従って治療を続けることが重要です。93年の道交法改正により運転免許取得に関する状況は大きく改善されました。

個々のケースによって状況は異なるため、担当医とよく相談し、慎重な判断をすることが重要です。

運転免許の取得が難しいケースとは

精神障害を抱える人が運転免許を取得する時、様々な要因が複雑に絡み合い、取得が難しくなるケースが考えられます。

具体的なケース

症状の変動性

精神疾患の症状は、人によって違います。時間経過とともに変化することもあります。

運転中に予期せぬ症状が出現し、安全運転を妨げる可能性がある場合、免許取得が難しいと判断されることもあるのです。

幻覚・妄想

幻覚妄想といった症状は、判断力や集中力を低下させ、交通事故のリスクを高める可能性があります。

これらの症状が運転に影響を及ぼす恐れがある場合、免許取得は難しくなります。

衝動性

衝動的な行動を起こしやすい状態は、交通ルールを守ることが難しくなります。

そのため他のドライバーや歩行者を危険にさらす可能性があります。

抑うつ状態

強い抑うつ状態は、集中力や反応速度を低下させます。運転に支障をきたすこともあるのです。

不安障害

運転中に強い不安を感じ、パニック発作を起こします。そのため免許取得は難しいと判断されることがあります。

薬の副作用

精神疾患の治療に用いられる薬の中には、眠気ふらつきなどの副作用を引き起こすものがあります。副作用が運転に影響を与える可能性がある場合は、運転を控える必要があります。

運転免許取得の判断基準

運転免許の取得可否は、個々のケースによって異なりますが、一般的に以下の点が考慮されます。

症状の安定性

症状が安定しており、運転中に悪化する可能性が低いこと。

治療状況

適切な治療を受けており、症状がコントロールされていること。

運転適性検査の結果

運転に必要な能力(判断力、反応速度など)が、一定の基準を満たしていること。

医師の意見

担当医が、運転に支障がないと判断すること。

運転免許の取得が難しいケース

薬物・アルコール依存 日常生活に支障をきたすレベルの場合等。

認知症  日常生活に支障をきたすレベルの場合。

てんかん 発作が頻繁に起こる場合など。

支援策はあるのか

運転免許取得を希望する精神疾患の抱える人に対しては、次のような支援策が考えられます。

専門医による評価

精神科医による詳細な評価に基づき、運転適性を判断します。

運転適性検査の実施

運転に必要な能力を客観的に評価する検査を行います。

運転指導

運転技術の習得を支援する指導を行います。

地域包括支援センター等への相談

地域包括支援センターなど、地域で活動する機関に相談することで、様々な支援を受けることができます。

症状の安定 

幻覚、妄想、激しい躁状態など、運転に支障をきたす可能性のある症状が出ている場合は、運転免許の更新が認められないことがあります。

薬の副作用 

一部の精神科薬剤には、眠気や集中力の低下といった副作用がある場合があります。

定期的な通院 

症状の変化や薬の効果などを定期的に医師に診てもらい、安全に運転できる状態を維持することが大切です。

運転免許を持っていることを隠す

精神疾患があることを隠して運転免許を取得することは、法律違反であり、事故を起こした場合に責任が問われる可能性があります。

安全運転のためには

安全な運転のために、ご自身の状態をしっかりと把握され、医師などと連携して判断することが重要です。

大切なのは、医師の診断に従い、自分の状態を正しく理解し、安全な運転を心がけることです。

精神疾患があり運転について不安な場合は最寄りの警察署、医療機関に相談することをおすすめします。