精神疾患の種類は、どれだけあるの?
種類と特徴は?
精神疾患は、多種多様で、一人ひとり症状や重症度が異なります。大きく分けると、気分障害、不安障害、統合失調症、パーソナリティ障害などが挙げられます。
主な精神疾患の種類と特徴を見てみます。
【気分障害】
▽うつ病=強い悲しみ、意欲の低下、無気力感などが特徴です。
▽双極性障害=気分が極端に高揚し、活力がみなぎる状態のことを指す「マン状態(高揚感、多弁、活動性亢進)」と抑うつ状態を繰り返します。
【不安障害】
▽パニック障害= 突然の激しい不安発作が起こります。
▽ 強迫性障害=特定の考えが頭から離れず、それを打ち消すために繰り返す行動をとります。
▽特定の恐怖症=特定の対象や状況に対して強い恐怖を感じます。
【統合失調症】 幻覚、妄想、思考の混乱などが特徴です。
【パーソナリティ障害】 人との関わり方や思考パターン、感情の表現などに特徴的な問題があり、それが日常生活に困難をもたらす精神疾患です。
【その他】
▽適応障害= ストレスによって日常生活に支障が出る状態をいいます。
▽接触障害= 食に関する強いこだわりや不安があり、食事の量や種類を極端に制限したり、逆に過食したりします。
▽睡眠障害=十分な睡眠が取れない、眠りが浅いなど、睡眠に問題が出ます。
▽依存症=アルコール、薬物、ギャンブルなど、特定の物事への強い欲求や、それをやめることが、なかなか止められません。
一体、その原因は何でしょうか?
原因は何でしょうか?
精神疾患の原因は、まだ完全に解明されていません。要因は複雑に絡み合っています。やがて発症に至るのです。
「遺伝」は家族内に同じ精神疾患を持つ人がいる場合、発症リスクが高まることがあるのです。
「脳の機能」は脳内の神経伝達物質のバランスが崩れたり、脳の構造に異常が見られる場合もあります。
「心理的な要因」は、ストレスやトラウマ、性格や育った環境などが影響を与える可能性があるのです。
「社会的要因」経済的な問題、人間関係のトラブル、社会的な孤立などが引き金になることもあります。
精神疾患は、単一の要因ではなく、これらの要因が複合的に作用して起こると考えられられています。
精神疾患の中で最も多いものというのは、一概には言えません。なぜなら、診断基準や統計調査の方法、そして時代や地域によっても、最も多いとされる病気は変化するからです。
傾向はどんな感じなのでしょうか
ここでは、一般的に 「最も多い」と言われる精神疾患の傾向を、いくつか挙げて見ます。
・特に高齢者人口の増加に伴い、認知症の患者数は世界的に増加傾向にあります。
・ 現代社会のストレスや生活習慣の変化などにより、うつ病を患う人が増えています。
・パニック障害や強迫性障害など、不安障害を訴える人が多くなっています。
・ 統合失調症は、精神疾患の中でも比較的よく知られている疾患の一つです。
なぜ特定されにくいのか…
なぜ「最も多い」が特定しにくにのでしょうか?
診断基準の変化
精神疾患の診断基準は、医学の進歩とともに常に更新されています。そのため、過去のデータと現在のデータを単純比較することは難しいからです。
未診断の人
精神疾患の中には、本人が自覚していなかったり、周囲に相談しにくいと感じて、診断を受けていない人も多くいます。
多様な症状
精神疾患は、単一の病気ではなく、様々な症状を伴うことが多く、診断が難しいケースもあります。
近年、精神疾患を患う人の数は増加傾向にあります。これは、現代社会が抱える様々な問題(経済的な不安、人間関係のストレス、情報過多など)が、精神的な健康に大きな影響を与えていると考えられています。精神疾患の中で「最も多い」ものを特定することは難しいのですが、認知症、うつ病、不安障害、統合失調症などは、比較的患者数が多い疾患として挙げられています。
精神疾患は、決して恥ずかしいことではありません。多くの人が一度は心の悩みを抱え、専門家の助けを求めることがあります。症状が気になる場合は、お一人で悩まずに、まずは信頼できる人に、ご相談したり、専門の医療機関を受診したりすることが重要です。